第一航空 離島便再開へ 粟国、波照間、多良間検討か


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 米倉 外昭
(那覇市上空)

 2018年4月から那覇―粟国路線を運休している第一航空(大阪府、西洞院満寿美代表)が、県内離島路線への再就航に向けて準備を進めていることが9月30日、分かった。同社の担当者は取材に対して「地元の人と協調してアドバイスをいただきながら、沖縄の事業を展開していきたい」と述べ、事業再開に向けて作業を推進していく考えを示した。就航を目指す路線は明確にしていないものの、粟国や波照間、多良間などへの離島便を検討しているとみられる。

 第一航空は14年度に国と県の補助を受け、プロペラ機2機を購入し、那覇―粟国に就航。石垣―波照間・多良間路線にも就航予定だった。だが、15年8月に粟国空港で滑走路をオーバーランする事故を起こし、運航を休止。その後、いったんは再開したが、18年度の補助金を巡って県との調整が難航し、18年4月から運航を再び停止した。

 昨年8月に港南(大阪府)が第一航空の経営権を取得し、経営体制が変わった。同社の担当者は「これまで検討してきた路線の就航を、ある程度前提として検討を進めたい」と述べた。

 第一航空が航路再開の意向を示していることについて、県の宮城力企画部長は県議会一般質問で「安全運航が担保された事業計画が策定されるか、地元の理解を得られるかについて、注視していきたい」と述べた。當間盛夫氏(無所属の会)に答えた。