FC琉球、ホーム2連敗 新潟に0ー1 「未熟なゲーム」勢い空回り


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 サッカー明治安田J2の第23節は30日、各地で行われ、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでアルビレックス新潟に0―1で敗れた。6勝12敗5分けで勝ち点23で18位のまま。ホーム2試合連続の無得点で2連敗を喫した。次戦は10月3日午後7時から、徳島県の鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムで徳島ヴォルティスと戦う。

李奮闘も「成長していない」

 

琉球―新潟 後半、味方のセンタリングに頭で合わせシュートを放つ琉球の李栄直(左)=30日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(新里圭蔵撮影)

 前線で圧力をかける新潟に後手に回り、立ち上がりから連続でコーナーキックを与え、そこから失点した。前半10分ごろには修正して攻め続け、見せ場をつくったが、ゴールをこじ開けることはできなかった。センターバック李栄直(リ・ヨンジ)は「今までの負けと変わらない展開で成長していない。未熟なゲームをした」と猛省した。

 李はこの日、後半途中までゲームキャプテンを務め、若手を引っ張った。ファウル覚悟でカウンターを止め、最終ラインから左右へのロングパスで攻撃の起点となった。フリーキックの場面では、ヘディングをゴール枠外に外すと激しくピッチをたたいて感情をむき出しにした。

 「自分は守備の選手」としつつも「自分のキャリアでここまで得点が取れてないのは初めて。焦りはある」と奮起。隙あらば前線まで飛び出し得点への意欲を見せる。

 ゲームキャプテンとしては「若手に伝えたいことを伝えられなかった」と悔しそうだった。これまでほぼ毎試合スタメン出場。攻撃的サッカーを貫く琉球の起爆剤として欠かせない存在感を放つ。「チームとして点が入るようにしっかりやらないといけない」と切り替えて次戦に備える。
 (古川峻)


(2)タピスタ(新潟2勝)
新 潟 8勝10分け5敗(34)
1―0(1―0,0―0)
琉 球 6勝5分け12敗(23)
▽得点者 【新】 ロメロフランク(4)
▽観客 695人

 【評】立ち上がりから一方的に攻め込まれ、前半5分にコーナーキックからのこぼれ球を押し込まれた。中盤でのボール保持が続くと、徐々にボールが回り始めた。こぼれ球を拾い、今度は一方的に攻めた。後半も勢いは衰えなかったが、シュートを決めきることができなかった。

◆失点納得いかない

 樋口靖洋監督(琉球)の話 前半戦に落とした星を取り返すつもりで試合に入った。結果にこだわらないといけないと考えると、試合の入りでの失点は納得がいかない。前半10分以降はゲームをコントロールしたが、勝敗をコントロールされた。連敗を止める意識を強く持ちたい。

◆リズム落とさず進めた

 アルベルト監督(新潟)の話 前半に決定的なチャンスが多くあった。複数得点を取れていればもっと落ち着いてプレーできた。前半残り10分は琉球の素晴らしいプレーに苦しんだ。激しいプレスを続けて仕掛けるため後半に4人交代し、リズムを落とさず進めた。