「米軍基地もリソースに」 河野沖縄担当相 リンク論は否定


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【東京】河野太郎沖縄担当相は1日に行われた就任インタビューで、在沖米軍基地について「(沖縄振興のための)リソースとしてどう使っていくかを考えないといけない」との認識を示した。一方、基地の受け入れと振興策とを「リンクさせることはない」と強調。就任会見で基地問題を振興策に「ひっくるめる」と発言した点にも再度触れ「使えるものは使う」と改めて述べた。

就任インタビューに答える河野太郞沖縄担当相=1日、内閣府

 基地問題と振興策をつなげる考えが「地元からは『アメとムチ』との批判がある」と問われ「基地と振興をリンクさせることはない」と述べた。基地の利活用が固定化につながるとの指摘には、「かなりの部分で(基地)返還を実現してきた」とこれまでの実績を強調。その上で「沖縄に米軍基地があるのは現実だ」とし、「沖縄を発展させるためにあらゆるものを全て使っていく」と話した。

 また、新型コロナウイルスの感染拡大による県経済への影響について「観光面で相当大きな影響が出ている」と危機感を示し、「観光の分野を早期に復活させていく必要がある」と述べた。今後、インバウンド需要の喚起や、経済効果が高いとされる長期滞在型の観光事業の可能性を模索する考えを示した。

 2021年度末に期限を迎える沖縄振興特別措置法については「良かったところ、改めなければいけないところがいろいろある」と指摘した。「次にどうつなげていくかを考えていきたい」とし、期限後の新たな振興策に取り組む姿勢を見せた。