解体される校舎に感謝のアート 開邦中・高、生徒が絵やメッセージで装飾


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 沖縄県立開邦中学・高校の生徒らは9月14~26日の期間中、解体前の旧校舎を装飾する「プリエール展」を開催した。中学2年から高校3年の生徒約200人が参加し、旧校舎に思い思いの絵やメッセージを残した。

 生徒らは放課後の約1~2時間と限られた時間を活用し、旧校舎の床や壁を装飾した。旧校舎は10月1日からの解体に向けて電気系統を切断しており、生徒らは校舎に差し込む夕日や携帯のライトを使って作品を仕上げた。「作業したいのに暗くなるのが早くて思うように進まない」と頭を抱える生徒もいたという。

 プリエールはフランス語で祈り。約30年間、卒業生や在校生が学んだ旧校舎に感謝の気持ちを伝えようと生徒らが企画した。

 2年の外間央椰(ちや)さん(17)は「教室の床を装飾したが、狭くてあっという間に終わった。解体されるが旧校舎を装飾して送り出せる」と喜んでいた。

10月に解体が決まった旧校舎の床を装飾する生徒ら=9月25日、開邦中学・高校
生徒らが旧校舎に残すメッセージを並べていた=9月25日、南風原町の県立開邦中学・高校