沖縄へ修学旅行3年連続減少 少子化、国内競争など要因 19年は2398校で2%減


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 県文化観光スポーツ部は2日、2019年(1~12月)に県外から沖縄へ修学旅行に訪れた学校数が前年比2.3%減(57校)の2398校、人数が同4.7%(2万213人)減の40万9011人だったと発表した。校数、人数ともに3年連続で減少している。20年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で修学旅行の取りやめや延期が相次いでおり、渡久地一浩部長は「安全安心な修学旅行の目的地として対策やプロモーションの取り組みに力を入れていく」と話した。

 県は19年の減少について、少子化による学校・生徒数の減少のほか、修学旅行先を国内から海外に振り替える学校や、京都や北海道など国内で競争となっていることを要因に挙げた。

 調査は修学旅行を取り扱う16社を対象に実施し、14社から回答を得た。

 出発地別に見ると、東京都が254校、4万6899人と最多で、大阪府の243校、4万5841人、神奈川県の168校、3万7201人が続いた。

 県内での宿泊先は、那覇市が24.4%(1120校)、恩納村が16.4%(753校)、本部町が9.1%(416校)などだった。

 修学旅行の滞在日数は「3泊4日」が54%(1281校)と最も多く、「2泊3日」が39.3%(933校)だった。

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の調査では、今年4~9月は新型コロナの影響で修学旅行の予約が全てキャンセルとなり、沖縄で修学旅行を実施した学校はなかった。9月14日までの集計で20年度下半期の予約数は1270校、24万6865人となっているが、今後の感染症の流行によってはさらに減少する可能性もある。

 県やOCVBは、ウェブサイトで修学旅行専用の安全対策動画や「沖縄修学旅行 防疫観光ガイドライン」を掲載し、安全な旅行地としてPRしている。