8月景気「下げ止まり」 りゅうぎん総研 3ヵ月連続判断維持


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 りゅうぎん総合研究所(照屋保社長)は9月29日、8月の県内景気動向を発表した。新型コロナウイルスの影響により観光関連で悪化しているものの、足もとの県内景気について「下げ止まりの動きがみられる」として3カ月連続で判断を維持した。昨年の消費税引き上げや感染症の影響で個人消費が弱含むほか、特別定額給付金支給の影響が落ち着いてきていると分析。建設関連でも民間工事に一服感がみられるとしている。

 先行きは消費、建設ともに弱含むとの見通しを示した。

 【消費関連】スーパー売上高は食料品が好調に推移したものの、県の緊急事態宣言に伴い衣料品や住居関連が減少し、既存店ベースで前年同月比0・3%減と5カ月ぶりに前年を下回った。新車販売台数は同14・9%減、中古車販売台数は同3・7%増だった。

 【建設関連】公共工事請負金額は県と市町村の発注が増加し、前年同月比0・3%増となった。建設受注額は同7・5%減と3カ月ぶりに減少。聞き取りでは「民間工事が止まっている」との声があった。

 【観光関連】主要ホテル稼働率は19・6%で前年同月と比べ58・9ポイント低下し、売上高は77・9%の減少となった。7月下旬からの新型コロナの感染者増加や緊急事態宣言発令に伴い、減少幅が拡大した。