◇高校野球秋季大会準々決勝 与勝10―2石川(10月4日、アグレスタジアム北谷)
高校野球の第70回県秋季大会第9日は4日、コザしんきんスタジアムとアグレスタジアム北谷で準々決勝4試合を行い、4強が決まった。与勝は10―2で石川とのうるま勢対決を制した。秋季九州大会の代表校が決まる準決勝は10日午前10時から、コザしんきんスタジアムで行われる。
与勝が投打で圧倒し、うるま対決を七回コールドで制した。先発の又吉和輝が6回を好投し、石川打線を沈黙させた。失点を四回の2点のみに抑え、堅守からの猛攻につなげた。「点を取ってくれて、点差が開いていったので楽な気持ちで投げることができた」
カットボールやスライダーに直球を交ぜながら緩急を付けた。特にフライで打ち取る場面が目立ち「相手が打ちにくいように工夫して投げた」とにんまり。ただ、多くは語らず、次戦に向けて手の内は明かさなかった。
「最近は長いイニングを投げたことがなく、昨日の疲れもあった」と中盤で疲れを見せたが、したたかな配球でしのいだ。
前日の首里戦では逆転適時打を放ち、打撃でも活躍。この試合も初回に適時打を放つなどバットでも非凡さを発揮し、チームを活気づけた。
比嘉優主将は「みんなボール球を振らなかったことが大きい。甘い球を打つようにと確認し合っていた。地元対決で負けたくなかったのもある」と勝因を語った。仲宗根寛史監督は「打たれながらもきっちり抑えてくれた。チャンスで打てるので周りからの信頼も厚い」と評価した。
(大城三太)
エースの神山 序盤つかまる/石川
石川はエースの神山寛希が序盤で与勝打線につかまった。三回までに7失点と崩され、悔しい敗戦となった。
初回は死球やワイルドピッチからチャンスを広げられ、長短打で失点した。「調子は悪くなかったが、甘い球を狙われ、外野に持っていかれた」と意気消沈していた。悔しがるばかりではなく「球速や技術、コーナーへの投げ分けなどを冬で鍛え直したい」と静かな闘志を燃やしていた。
無欲で大会に臨んだという新島匠磨主将は「勝つ喜びや楽しさを実感できた。一人一人が課題に取り組む意識を持ってチーム力を上げていく」と決意した。
▽準々決勝
沖縄尚学 8―4 沖縄水産
与勝 10―2 石川(七回コールド)
興南 1―0 日本ウェルネス
具志川商 8―3 宮古