NZ産の蜂蜜「マヌカハニー」 豊見城に専門店オープン 沖縄県産素材とコラボも


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努

 ニュージーランド(NZ)で採取される希少な蜂蜜「マヌカハニー」の専門店「HoneyFusion(ハニーフュージョン)」が5日、豊見城市高安にプレオープンした。NZ産のマヌカハニーと、フルーツなど県産素材を混ぜ合わせた商品などを販売している。運営するハニーフュージョン社のグレン・マクブライド副社長(47)はNZ出身で、空手を学ぶために21歳で沖縄を訪れ、琉球大大学院で農業経済を学んだ。「沖縄の素材を使うことで、農家の所得向上につなげていきたい」と話す。

 マヌカハニーは、マヌカの花から取れる蜂蜜で、強い抗菌作用のあるメチルグリオキサール(MGO)という成分を含むことから注目を集めている。同社はNZ北島の高台にある養蜂家から輸入していて、癖のない味わいが特徴だ。

 糸満市に自社工場を構え、砂糖と添加物を使わず商品開発を続けている。通常のマヌカハニーの他に、県産のシークヮーサーやピーナツ、イチゴ、ジンジャー(ショウガ)、パッションフルーツとのフュージョン(結合)シリーズ(いずれも50グラム・税別1500円)が好評を博している。県産発酵バターを使った「マヌカ&発酵バター」(100グラム・1500円)も人気だ。

 同社は八重瀬町出身のマクブライド直子社長(43)とグレン副社長の夫妻が経営する。2018年に設立し、19年から県産素材を用いた商品を開発している。

 当初は県内外の店舗への卸販売で順調に成長していたが、「右肩上がりのところにコロナが直撃した」(直子社長)という。物産展の中止や販売店の休止が相次ぎ、NZ側でも輸出業務が滞った。

 それでも全国的に関心は高く、商談や引き合いがあった。さらに「直接購入したい」という声を受け、直営の専門店の開店を決めた。

 直子社長は「マヌカハニーと沖縄の特産品をコラボした商品は世界でうちだけのオリジナル。体に良いだけでなく、おいしい商品をさらに作っていきたい」と意気込む。グレン副社長は「ゆくゆくは契約栽培を始めて、農家が安心して農業をできるようにしたい」と展望を語る。

 8日に本格的にオープンする。営業時間は午前10~午後6時で、定休日は水曜日と日曜日。問い合わせは同店(電話)098(852)2003。

希少な蜂蜜「マヌカハニー」の専門店をオープンしたHoneyFusionのマクブライド直子社長(左)とグレン・マクブライド副社長(右)=5日、豊見城市高安
マヌカハニー専門店「HoneyFusion」で販売されているシークヮーサーやパッションフルーツなどの県産素材を生かしたマヌカ蜂蜜など=5日、豊見城市高安