「真っ白」出来たてに歓声 海水から塩作り 名護・屋我地ひるぎ学園


社会
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衛生キャップなどして作業台の塩から付着物を取り除く作業をする生徒たち=9月29日、名護市屋我地の「塩田」

 【名護】沖縄県名護市立小中一貫教育校屋我地ひるぎ学園(渡具知久浩校長)の7年生9人が、屋我地の入浜式塩田で3カ月前に作った塩の付着物を除去する作業を行った。

 塩は潮の満ち引きを利用して、海水を入れ湿らせた砂から作った。

 同塩田は一度廃れたが2007年に復活した。再生された塩田は市の文化財に指定された。再生時から関わった市の文化財保存調査委員長の岸本林さんが説明に当たった。作業前に全員に衛生キャップや手袋などが渡された。

 白い綿に包まれた塩の布を取り除くと、生徒たちから「わぁー、真っ白だ」と驚きの声が上がった。

 岸本さんからピンセットを渡された生徒たちは丁寧に付着物を除去した。「塩を作るのはこんなに大変なんだ」と生徒たちは改めて先人たちの苦労を理解したよう。

 与那覇彩星(あやせ)さんは「めっちゃ白くなってびっくりした。なめたらおいしかった。お母さんにお土産にする」と笑顔を見せた。上原功大さんは「とても白く辛かった。家に置いてみんなで使います。いい勉強になった」と満足そうだった。

 生徒たちは販売用のポリ袋に詰められるだけの塩を詰めてお土産に持ち帰った。
 (幸地光男通信員)