血を流して倒れている男性…「助けないと」 声掛け救助した中学生に感謝状 沖縄市


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人命救助に対する感謝状を贈られた山内中2年の當眞一綺さん(中央)と幸喜一史沖縄署長(左)、仲宗根賢校長=7日、沖縄市立山内中学校

 沖縄署は7日、沖縄市山内の路上で顔から血を流し倒れていた60代男性を発見し、近くにいた知人女性と協力して、男性への声掛けや119番に通報するなど人命救助に尽力したとして、山内中2年の當眞一綺(いっき)さん(14)に感謝状を贈った。當眞さんは「一人ではできないと思い、知人女性を呼びに走った。(男性の)無事を聞いて安心した」と話し、感謝状を照れた笑顔で受け取った。

 感謝状の贈呈式は山内中学校であった。幸喜一史署長が「事件、事故に遭遇した際、適切な判断や対応を取ることは訓練した警察官でも難しい。勇気ある行動だ」とたたえた。

 沖縄署によると、6月18日午後7時ごろ、60代男性が転倒し血を流した状態で倒れていた。當眞さんは帰宅途中に男性に気付き、知人女性に119番通報を依頼した。救急隊が到着するまで、声掛けを続けた。現在、男性は傷も回復しているという。當眞さんは「血が流れていてパニックになりそうだったが、助けないといけないと思った」と振り返った。

 當眞さんは小学生の頃から、パトカーに乗る警察官の姿に憧れていたという。贈呈後の取材に「将来は警察官になるのもいいかな」と無邪気に笑った。