下地幹郎氏、自民復党を検討 衆院選1区から出馬の意向示す


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下地幹郎氏

 次期衆院選に向け、無所属の下地幹郎衆院議員(59)=比例九州=が自民党への復党を検討していることが8日までに分かった。下地氏は本紙の取材に「私一人の一存で決める話ではない。後援会などの意見を聞いた上で判断したい」と述べた。一方、沖縄1区からの立候補見送りを検討しているとの一部報道について「あり得ない」と否定した。下地氏を巡っては、経済界を中心に復党を求める声が根強い反面、県連内には否定的な意見が多く、下地氏から復党願が提出されたとしても認められるかは不透明な情勢だ。

 沖縄1区には自民現職の国場幸之助氏(47)=比例九州=も立候補を予定し、県連としても国場氏を擁立する方針。2014、17年の直近2回の選挙では、「オール沖縄」勢力が推した赤嶺政賢氏(72)=共産=が勝利している。下地氏と国場氏はいずれも比例で復活当選した。保守共倒れが続く中、建設業界を中心に経済界の一部から下地氏の復党と候補者一本化を求める声が高まっている。

 経済界の中には、下地氏を復党させ、比例に回す案や県内の他の選挙区にくら替えさせる案も浮上しているが、比例単独出馬については、次期衆院選比例九州ブロックに前県議の金城泰邦氏(51)の擁立を決定した公明党からの反発も予想される。自民県連幹部によると、すでに公明県本幹部から「比例単独で候補者を擁立した場合、選挙協力はしない」とけん制されており、調整は難航しそうだ。

 下地氏は次期衆院選について「2年後の知事選に向けた『保守合同』の中で沖縄1区の話がある。当選6期の私が沖縄1区から出馬しないことは沖縄にとっても得策ではなく、沖縄をよりよくするという私の公約も達成できない」と述べ、これまでと同様に沖縄1区から出馬する考えを示した。