半世紀超え友情つないだ「信友会」、読谷村の座喜味自治会などへ寄付


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 【読谷】男の友情は一生もの―。読谷村座喜味の有志が集う「信友(しんゆう)会」が結成50周年を迎え、9月29日、日ごろの感謝を込めて座喜味自治会に5万円、老人クラブ友愛会に3万円、城寿(ぐすくことぶき)の会に2万円をそれぞれ寄付した。1970年に20代だった有志5人で始めた同会だが、半世紀を経て全員が70代以上になった今も模合やゲートボールを楽しんでいる。「どれだけ年を重ねても、仲間との時間はやっぱり楽しいね」。50周年の節目に座喜味公民館に集った会員らは、若かりし日々の思い出話に花を咲かせ、今後の抱負を語った。

結成50周年を記念し、比嘉純輝自治会長(右端)らに寄付金を贈呈する波平正勝会長(右から3人目)ら信友会のメンバーら=9月29日、読谷村の座喜味公民館

 「青年会には年齢が行き過ぎているけど、老人会にはまだ早い」。そんな思いから70年に始まった信友会だが会員は徐々に増え、多い時で21人、家族50人超にまで膨らんだ。1口5ドルの会費で始めた毎月の模合も、今では600回を超える。現在会員は7人だが、これまで家族ぐるみでビーチパーティーや月見会を開き交流を深めてきたほか、青年会の駅伝大会や区民運動会などにも積極的に参加した。台風後の清掃など地域貢献活動にも取り組む。

 波平正勝会長(80)によると「妻を大切にし、感謝することも会の大切なポリシー」だといい、会員の妻の誕生日には、欠かさず花束を贈っている。波平会長は「活動がここまで続けられたのも、妻や座喜味地区のおかげ」だと断言する。

 会のメンバーで城寿の会会長でもある喜友名善秀さん(73)は「長年、模合を一緒にやっているから互いのことは全部知っているが、また何か新しいこともできれば」と笑う。今後も意欲的に活動したいと意気込み「これからも信友会を見守ってほしい」と呼び掛けた。

 「あの時僕は若かった~♬」とハリのある歌声を披露したのは、同会メンバーでもあり友愛会会長も務める島袋敏雄さん(74)。信友会の活動が健康維持にもつながっているとし「命ある限り、座喜味自治会と共に生き永らえ、少しでも地域に還元していきたい」と気持ちを新たにした。

 寄付金を受け取った同区の比嘉純輝自治会長は「結成から半世紀、素晴らしいですね」と感心しきり。長年の地域貢献に謝意を述べた上で「60、70周年まで頑張ってください」と末永い活動にエールを送った。

(当銘千絵)