石崎、経験則で独特リズム感、好機つくる Bリーグ第3戦


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 巧みなハンドリングで相手ビッグマンの間をひょうひょうとすり抜け、絶妙なタイミングでパスをさばく。フリーとあらば自らドライブを仕掛け、3点弾も放つ。独特なリズムを持つ石崎巧が輝きを放った。

 ホーム開幕戦ならではの緊張感で序盤から硬さの目立つキングス。それぞれがフリーのシュートを放つまでは演出できるが、効率良く決まらない。第2Q開始早々、藤田弘輝HCが「流れを変えてほしい」と投入したのが石崎だ。

 1分ほどが経過し、差は9点。「一番点が取りやすい場所を強調していければ」と、ピック&ロールで相手の守備にずれをつくり、ジャック・クーリーに合わせて着実に加点。自ら3点弾も沈め、4分弱で1点差まで詰め寄った。試合を通してわずか13分の出場ながら、アシストはチーム最多の7本に上った。

 入団4季目、チーム最年長の36歳。自身の役割を「方向性がうまくいってるのに結果につながっていない時、自分の経験則を生かしてより結果につながるプレーを提案すること」と淡々と語る。指揮官が「彼のいい所はどんな時もプレーが絶対に変わらないところ」と評するポーカーフェースが、悪い流れを絶って、勝利へとへさきを向けるかじ取りを今季も担う。

 (長嶺真輝)