プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは11日、沖縄市体育館で新潟アルビレックスBB(東地区)と今季第4戦を行い、86―79で勝利した。今季初のホーム戦を2連勝で飾り、通算成績を2勝2敗とした。序盤は先行される展開だったが、鋭い守備で圧力をかけ、逆転後はリードを保ち、競り勝った。次戦は17日午後2時5分から秋田県で秋田ノーザンハピネッツと戦う。
前半の終了間際。岸本隆一が後半につなげる勝負強いプレーで連続弾をねじ込み、チームをもり立てた。「イメージはできていた」。第2クオーター(Q)最終盤だった。まず3点シュートを決める。次の攻撃機で、3点弾を狙うようにして1人かわして鋭く駆け上がり、レイアップで浮かせたボールはゴールに吸い込まれた。
第1Qにも似た場面があった。この時は3点弾を決めた後、ゴール下にドライブしてのシュートは外していた。それでも「手応えはあった」と同じような展開となるチャンスをうかがっていた。
3点シュート阻止を狙う相手の動きを読み切って着実に加点し、せめぎ合う序盤の苦しい流れを断ち切った。
第4Qで7点差を1点差に縮められたが、2枚替えで入った満原優樹と牧隼利が攻守で躍動。相手の攻撃リズムを崩し、再び引き離すと、田代直希を起点に中から外の満原、さらに右サイドいっぱいに待っていた牧がパスを受けて3点弾を沈め、80点台に乗せて試合を決めた。
岸本は「ファンあってのチームであることを再確認した。昨季も急に終わった。(コロナという)このような状況で今季もどうなるか分からない。目の前の戦いがとても大事になる」と気を引き締めた。
(謝花史哲)
琉球(2勝2敗)
86―79(20―21,21―15,24―22,21―21)
新潟(1勝3敗)
【評】ターンオーバーや堅実な守備リバウンドで攻撃に転じるも得点できずに接戦の滑り出し。キングスは第2クオーターで取った最初のタイムアウト明けに3点弾を決め、ようやく流れをつかんだ。終盤1点差に迫られたが、リズムのいいパス回しから得点を重ね、再び引き離した。
◆いい状態で試合
藤田弘輝HC(キングス)の話 2日間とも(プレーの出来に)いちいち浮き沈みしない、いいメンタリティーを保ってプレーし、2連勝できたのは良かった。次戦の秋田もいいチーム。ハードなプレーで、自分たちのバスケに集中していきたい。
◆苦しい時間長く
福田将吾HC(新潟)の話 リバウンドでファウルトラブルもあり苦しい時間帯が続いた。若い選手の簡単なターンオーバーなどキングスと比べて、まだまだだ。沖縄入り前に選手の契約解除があり難しい状況もあったが、選手たちは成長すると確信している。