父・貞美さんの影響で幼い頃から自転車に親しんできた新城だが、中学、高校はハンドボール部だった。本格的に競技を始めたのは八重山高3年の時のある出会いがきっかけだった。
貞美さんと親交があり、日本を代表するプロ選手の福島晋一、康司兄弟が合宿で石垣島を訪れていた。上り坂の練習で、ただ一人、2人に付いて行けたのが新城だった。フランスで活躍していた福島兄弟から「フランスに行かないか」と誘われ、高校卒業後の20003年4月に海を渡った。
「初めはプロになるとは思わなかった」という。しかし、2人と生活を共にしながら指導を受けると、徐々に才能が開花していった。08年にフランスの強豪チーム・ブイグテレコムと契約し、09年には世界3大ロードレースの一つ、ツール・ド・フランスに出場。日本勢初の完走を果たし、名実ともに日本のエースへと成長を遂げていった。