シングルマザーの自立を支援 オリオン奨学財団が休眠預金を活用


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 オリオンビール奨学財団(豊見城市、嘉手苅義男理事長)は、金融機関で長期間取引がない「休眠預金」を活用し、沖縄県内のシングルマザーの経済的自立を後押しする。シングルマザーを支援する県内外のNPOなど、3~4団体を公募して助成する。助成期間は2020~23年度までで、事業費は計1億2400万円。

 オリオンビール(早瀬京鋳社長)は地域貢献を進めるため、19年11月と今年6月に社会問題に関する県民意識調査を実施。シングルマザーの経済的な問題が課題として浮き彫りになった。支援事業では、シングルマザー同士の助け合いや、就職と定着をサポートし、経済的自立の基盤構築を目指す。同社CSR室の翁長有希室長は「今後は社独自でもシングルマザーを支援する事業を展開したい」と話した。「休眠預金」は10年以上口座から出し入れがない預金を指す。16年に休眠預金を民間の公益活動に充てる休眠預金活用法が成立し、オリオンビールは各団体に助成する資金の管理団体に選定された。