「せやろがいおじさん」動画手掛ける堤氏が語る 愛される企画のつくり方


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ウェブの活用方法を解説するSITYの堤玄太郎代表取締役=9日、那覇市の県立博物館講座室

 琉球芸能実演家向けのウェブ活用・集客セミナー(ムーン企画主催)の第2回講演が9日、那覇市の県立博物館の講座室であった。初回の初心者セミナーに続き、動画制作やウェブマーケティングなどを手掛けるSITYの堤玄太郎代表取締役が、視聴者の増加や収益化が見込めるWEB動画の作り方や活用方法などについて講演した。セミナーは、県文化振興会の「沖縄文化芸術を支える環境形成推進事業」の支援を受けて、開催された。

 堤氏は、時事問題などを解説する「せやろがいおじさん」こと榎森耕助さんの動画をはじめ、複数のウェブコンテンツを創り、収益化につなげている。

 ウェブ動画の制作では「編集から学ぶことが多いが、企画が最も重要」とし、企画の内容をスペシャル、スタンダード、ヘルプの3種類に分け、それぞれの特徴を紹介した。「三線の弾き方などが、視聴者が検索するかもしれない疑問に答えるヘルプの企画にあたる」など具体的な例が示されると、参加者はうなずきながら、真剣な表情でメモを取った。

 “愛される企画”の5カ条や、企画書のまとめ方のほか、実際に収益化につながった案件も紹介された。動画投稿サイトで多くても150回ほどの再生数だったラジオ風の番組は、県内のラジオ局で採用された。同番組について堤氏は「僕でも聞いていないときがあったが、業界の人は聞いていた。発信を続けていれば、パッケージ化されている(番組として一つにまとまっている)ので採用してもらえることがある」と解説した。企画を考えるワークショップでは参加者から、沖縄芝居の公演告知の際、稽古風景の写真を撮って紙芝居風にして粗筋を紹介し、若者にも芝居に興味を持ってもらう案が出た。堤氏は「エンタメ要素があるし、いろいろな方が登場することで、ファンも生まれると思う、ぜひやってみて」と発案者の背中を押した。

 セミナー最終回は16日午後2時、那覇市の県立博物館の講座室で開かれる。堤代表取締役とせやろがいおじさんを講師に、YouTubeに特化したウェブ活用方法を解説する。要予約。詳細や問い合わせはムーン企画(電話)090(4772)7889。