試合全中止の大学ハンド 4年生に最後の舞台 琉球と名桜 下級生ら交流試合を企画


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 大学ハンドボールの公式戦が新型コロナウイルスの影響で全て中止となった中、琉球大と名桜大の男女ハンドボール部は4年生の最後の舞台をつくろうと、11日に名護市の名桜大で引退記念試合「名琉戦」を開催した。男子は名桜、女子は琉球が勝利。公式審判を招いて本番と変わらない真剣勝負で力を出し切り、試合終了後は互いに笑顔で交流した。

全中止となった公式戦に代わって初開催された交流試合「名琉戦」。真剣勝負を終え、笑顔で写真に納まる両チームの選手ら=11日、名護市の名桜大(提供)

 大学ハンドボールは4月の九州春季リーグ、8月の西日本選手権、9月の九州秋季リーグ、11月の全日本学生選手権の中止が次々と決定し、公式戦は全中止。4年生は学生最終年度に一度もユニホームを着ることのないまま引退することになった。

 この状況で、最後に1試合だけでも公式戦の雰囲気でコートに立ってもらおうと、普段から交流のあった両チームの下級生や監督らが準備に動き、「名琉戦」と銘打って企画した。

 男子の試合は名桜が前半を13―5と先行。琉球は後半終盤に4連続得点を決めるなど反撃に転じたが、名桜が24―19で逃げ切った。女子は琉球が3点リードで折り返した後半の開始直後、7点を連取して一気に流れをつかみ21―11で勝利した。

 両チーム内には、これをきっかけに今後も定期的に「名琉戦(琉名戦)」として交流を続けたいとのアイデアもあるという。琉球大主将の與那城敢太は「親や後輩に最後の姿を見せることができて良かった。負けはしたが、琉大らしさや力を出せたと思う。雰囲気も良かった。今回が1回目。歴史のページとして今後も続くとうれしい」と話した。