34人感染、クラスターも 県内コロナ 宮古、八重山で病床逼迫


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 県は17日、暫定値として新たに34人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。うち石垣市5人、宮古島市4人で、両市での感染が拡大している。石垣市のかりゆし病院が16日に公表した患者計9人の感染について、県は23例目のクラスター(感染者集団)と認定した。県は16日付で宮古、八重山両地域の病床確保に関する「医療フェーズ」を4から最高の5に引き上げ、病床不足への警戒を強めている。県は、17日は感染情報は発表しない予定だったが、両市の感染拡大で病床が逼迫(ひっぱく)している状況を踏まえ、感染者数の暫定値のみ公表した。

 宮古島市では新たにカラオケパブでも複数の感染者が出た。県の糸数公保健衛生統括監は夜の繁華街で広がった感染が家庭内、職場を経て高齢者施設や病院に持ち込まれる可能性が懸念されるとし「2カ月前に沖縄本島で起こった感染の広がりと、宮古島の感染の雰囲気が似ている」と危機感を示した。県によると、病床確保計画に基づく「フェーズ5」で必要な病床数は宮古で12床以上、八重山で10床以上。17日現在、県立の宮古病院で15人、八重山病院で10人が入院中。最大で確保可能な病床数は宮古病院40床、八重山病院21床といい、糸数統括監は「これ以上の感染が続くと両方の病院が持ちこたえられなくなり、いろんな影響が出ることを心配している」と指摘した。米軍関係の新規感染はゼロだった。