那覇商が水球初優勝 エース中林、縦横無尽 県高校新人体育大会


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 2020年度県高校新人体育大会は17日、各地で4競技を行い、水球は那覇商が初優勝した。空手道は団体形で浦添が男女同時優勝を果たした。男子個人形はコザの伊波竜飛が高校で自身初の頂点に立った。女子個人形では、浦添の仲本青空が団体に続く優勝で2冠を達成した。テニスは男女団体や個人の1回戦などが行われた。ボート競技は個人タイムトライアルがあり、18日に本戦を開く。空手道は団体、個人上位4人が全九州高校新人大会への派遣が決まった。そのほか昨年の成績を加味して東海毅(浦添)、島袋生成(沖尚)、伊礼寿央貴(前原)、田場琳奈(浦添)が、全国高体連空手道専門部から全九州高校新人大会出場の推薦を得た。


那覇西・新里、雪辱誓う

那覇商―那覇西・陽明・那覇 第2ピリオド開始直後にロングシュートを決める那覇商の中林昭栄=17日、那覇市の那覇商業高校(大城直也撮影)

 1年生主体同士のチーム対決で、小中から競技を続ける経験者が多い那覇商が序盤からペースを握り、相手に攻撃の隙を与えなかった。那覇商のエース、中林昭栄はチーム最多8得点を挙げ、アシスト、パスカットなどもさえ攻守で活躍し、初優勝に導いた。

 6―2でリードして迎えた第2ピリオド。那覇商が先にボールを奪いパスで中林につないだ。ハーフラインからのロングシュート。ボールは正面から詰め寄る守備の頭上を越える。「きょう一番手応えがあった」とゴールネットを豪快に揺らした。

 前半は左サイドで得点を重ねたが、後半はアシストに。センターから両サイドの味方にパスをつなぎ、隙あらば自らもシュートを狙うなど多彩なコンビネーションで守備を揺さぶった。「守備の後の速攻を意識した攻撃がはまった」と自陣にボールを運ばせなかった。

 守りでは連合チームのエース新里治樹(那覇西)を徹底マーク。時には2人、3人がかりで攻撃の起点をつぶし、連合チームの得点源を封じた。パスカットも飛び出すなどじわりじわりと点差を広げた。結果は大差での初優勝だが守備の司令塔、森一翔は「ファウルを取られてしまう場面がまだ多い」と課題を見つめる。冷静に勝利の喜びをかみしめ新チームの進化を誓った。

(上江洲真梨子)