琉球コラソン 8位に後退 準備不足を露呈、前半で決着


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琉球コラソン―湧永製薬 後半、フェイントで中央を突破しシュートを決める琉球の東江太輝=18日、那覇市の県立武道館(大城直也撮影)

 日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソンは18日、那覇市の県立武道館アリーナで湧永製薬と今季第8戦を行い、23―32で苦杯を喫した。3連勝とはならなかった。通算成績は2勝5敗1分け。順位は8位に後退した。

 体格や腕の長さを生かした湧永の守備をなかなか崩せず、退場なども重なり、前半15分で3―10と大きく引き離された。守りのシステムを変えたり、攻撃のバリエーションを増やそうとしたりしたが、すぐには湧永の動きに順応することができず、反撃が間に合わなかった。2回の不正入場による反則も痛かった。

 次戦は11月14日午後2時からSAGAサンライズパーク総合体育館(佐賀県総合体育館)で5位のトヨタ紡織九州と対戦する。

対応力で準備不足

 熟練度の低さが如実に出てしまった。湧永は190センチ台の主力2人に加え、コートプレーヤーもほとんどが180センチ台の選手がそろう。チームの平均身長や体重はリーグ内でも上位に位置する屈強さ。懐が深く接近戦の圧力もある相手への対応力で準備不足は否めなかった。

 前試合チーム最多12得点の石川出は立ち上がりこそ2点を取るが、その後はしっかりマークされ攻撃の機会を奪われる。小川耀司や東江太輝のシュートも立て続けにポストに嫌われ、リズムがつかめない。さらに1人退場でGKを下げている間に速攻を受け無人のゴールに2点連取されるなど序盤で大きな失点が重なり、前半で「決着してしまった」(東長濱秀作監督)

 後半は東江がDF2人を引き寄せてのポストプレーや石川が4連続ポイントの後に、自ら切り込んで逆サイドの堤裕太にパスを送って得点につなげるなど次策を繰り出す攻撃で課題克服の手応えはつかんだ。

 主将の東江は「練習してきたことを相手より早く出してリズムをつかむことが重要。ただ負け方は昨季とは違いチームの雰囲気は悪くない。さらに成熟度を高めたい」とチームの進化を急ぐ。
 (謝花史哲)

 

川上 勝太

泥臭くプレー 負け取り返す

 湧永製薬の川上勝太(興南―日体大出)の話
「沖縄に帰ってくるのは久しぶり。コロナの影響でイレギュラーなことは多かったが、地元でこれだけの観客が入っていい環境の中でプレーできてうれしい。自分は器用な選手ではない。泥臭くプレーして、プレーオフに進めるようこれまでの負けを取り返していきたい」