伝染疾病エビ大量死 沖縄県、養殖場周辺の海域を調査へ 菌や排水を確認


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 大宜味村のバナメイエビ養殖場で、甲殻類の伝染性疾病「急性肝膵臓(すいぞう)壊死(えし)症(AHPND)」の発生が国内で初めて確認された問題で、養殖場周辺の海域に原因菌が流出していないかを沖縄県が調査することが分かった。養殖場から海への排水がなかったかどうか県は確認中としているが、野生動物による媒介を含め「(拡散の)可能性がゼロではない以上は調べる必要がある」として、甲殻類を採取し海域内に細菌が存在していないかを調べる。

 養殖の水槽は陸上にあり海面とは接していないが、施設は海に隣接している。県水産課の担当者は、野生生物が養殖場に入り込んだり、感染したエビを鳥がついばんで運んだりした可能性も否定できないとして「国内初発生で分かっていないことも多い。国とも連携して情報収集しながら調査していく」と話した。