全九州学生空手道 沖国大、団体形で男女優勝 男子は3連覇、女子は2連覇


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男子団体形で3連覇した沖国大の(左から)高良蒼空、島田辰夫、池田竜晟、日比裕太(提供)

 空手道の第69回全九州大学選手権は18日、福岡県の九州産業大学で行われ、沖縄国際大が団体形で男女同時優勝した。男子(池田竜晟・島田辰夫・高良蒼空・日比裕太)が3連覇、女子(佐和田莉乃・友利瑛令那・久場麗佳)が2連覇を達成した。

 【男子】
▽団体形予選ラウンド (1)沖縄国際大22・6=クルルンファ
▽同決勝ラウンド (1)沖縄国際大28・6=アーナン

 【女子】
▽団体形予選ラウンド (1)沖縄国際大22・2=クルルンファ
▽同決勝ラウンド (1)沖縄国際大28・8=アーナン

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主将池田、有終の美 男子V3 世界一へ目標新た

 男子団体形決勝のアーナン。沖国大は劉衛流の“荒々しさ”を体現し、長崎産業大に1・20点差をつけて圧倒した。4年の池田竜晟主将にとっては大学最後の大会になった。池田は「優勝で締めることができてよかった」と喜んだ。

 出場メンバー全員が劉衛流龍鳳会の佐久本嗣男会長のもとで毎日稽古を積んできた。部活は緊急事態宣言が明けた9月中旬から再開し、浜辺での走り込みや公園の練習など密を避けて取り組んだ。部員20人を引っ張った池田は「連覇を継いでほしい」と後輩に託した。

 池田は「世界一になる」という目標へ気持ちを新たにした。身近にいる男子形の絶対王者、喜友名諒には「まだまだ及ばない」。細部に至る表現力、形の奥深さを追求する喜友名の背中を追い掛けている。池田は「先輩は日常生活から細かい。日々の姿勢から稽古につなげたい」と意欲を燃やした。

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女子団体形で2連覇した沖国大の(左から)友利瑛令那、佐和田莉乃、久場麗佳

「今ある力出せた」 女子、1年生3人で連覇

 ○…女子団体形は浦添高時代に団体形で全国準優勝した1年生の佐和田莉乃、友利瑛令那、久場麗佳が出場した。昨年冬からじっくり取り組んできたアーナンを大学初の大会で披露し、佐和田は「今出せる力を出すことができた」と喜んだ。

 高校時代と違う立ち位置で挑んだ。友利が先頭に立ち、身長のある佐和田が後ろに回った。しかし、友利は初めての先頭での演武に緊張し、少しテンポが速くなったという。友利は「練習の成果は全て出せていない」と悔しそうに話した。

 世界の頂を目指して幸先の良いスタートとなった。久場は「回数をこなしていけば、呼吸のずれは修正できる。3人のリズムを作っていきたい」と意気込んだ。

※注:高良蒼空の「高」は旧字体