郵便局が「まちの保健室」に 名護市に沖縄初開設 健康や育児の悩み、看護師らが対応


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 【名護】沖縄県は23日、日本郵便や県看護協会、名護市と連携して「まちの保健室」を名護市の羽地郵便局に開設する。局内に窓口を設けて住民の健康、育児、介護などの悩みに看護師らが応じる。県によると、郵便局でのまちの保健室設置は県内で初めて。全国では鳥取県に続いて2例目。今後、離島など医療機関が少ない地域の郵便局に取り組みを広げる計画だ。

 まちの保健室は学校の保健室の地域版で、日本看護協会が全国で展開する。羽地郵便局では23日~来年3月26日の毎週金曜午前10時~正午、午後1時~3時に県看護協会の看護師や保健師らが相談を受ける。12月は郵便局の繁忙期のため実施しない。必要に応じて医療機関や市につなぐ。

 県内ではこれまで、県看護協会がイベント時にまちの保健室を開設していた。県や名護市と包括連携協定を結ぶ日本郵便が、地域貢献活動を県看護協会に相談し、4者の連携で地域に根差した活動の仕組みをつくった。

 21日に羽地郵便局で開かれた開設セレモニーで、比嘉明男日本郵便沖縄支社長は「不安を抱えながら病院に行くことをためらう人の役に立つことを期待する」と話した。仲座明美県看護協会長は「地域の郵便局に健康づくりの拠点があることで重症化が防げる」と強調した。相談予約は県看護協会(電話)070(3161)8762、問い合わせは同協会(電話)098(888)3155。

血圧や骨密度の測定ができ、看護師(右)らに健康などの悩みを相談できる「まちの保健室」=21日、名護市の羽地郵便局
まちの保健室開設セレモニーに参加した県、日本郵便、県看護協会、名護市の関係者ら