大湾、2年ぶりリングへ 肉体改造しSバンタム級「プレッシャーない」26日試合


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 2年ぶりに大湾硫斗(22)=美来工科高出―白井・具志堅スポーツジム―Ambition=が帰ってくる。2017年5月のプロデビューから5連勝と破竹の勢いで駆け上がり、6戦5勝(3KO)1敗。負傷でリングから2年ほど離れてはいたが、その間も肉体改造に汗を流し今もその拳は衰え知らず。26日に行われる、フライ級元王者、比嘉大吾のバンタム級ノンタイトル戦の前のセミファイナルに登場し、敬愛してやまない先輩へ勝利のたすきをつなぐ。

2年ぶりの試合に向け、Ambitionジムの(左から)木村吉光と比嘉大吾と一緒に、練習に汗を流す大湾硫斗(右)(本人提供)

 ことしの4月、全幅の信頼を置く、野木丈司トレーナーのいる神奈川に居住を移した。比嘉や同じジムの選手と朝、昼、夜とトレーニング漬けの毎日だ。野木トレーナーが出す過酷な練習メニューも「自分のことを考えてくれているからこそ。すごく良い環境で毎日練習できている」と多忙な日々を送っている。

 バンタム級を主戦場にしてきたが「より絶好のコンディションで挑める」と、一つ上の階級、スーパーバンタム級に変更した。2年ぶり、しかも初のスーパーバンタムでの試合に、不安がないと言えばうそになる。ただ「良いコンディションで調整できている」と声は軽やかだ。

 18年10月、後楽園ホールで行われた日本ユースバンタム級王座決定戦の判定負けから2年。敗れた悔しさは今も忘れていない。「自分が納得できるボクシングができたらいい。誰が見ても自分が勝っている、という試合ができたら完璧だ」。リングの中心で拳を突き上げ、観客の視線を独り占めしている姿を思い描く。

 運命の1戦まであと4日。比嘉の直前の試合ということにも「プレッシャーはない。大吾さんも勝って、みんなでおいしいご飯を食べに行けたら」。勝利への花道を比嘉につなぐ。
 (上江洲真梨子)