守備崩壊 FC琉球、栃木に1-4 連係かみあわず


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琉球―栃木 後半43分、懸命にボールをクリアする琉球のGK田口潤人=21日、栃木県グリーンスタジアム(下野新聞社提供)

 サッカー明治安田J2の第28節は21日、各地で行い、FC琉球は栃木県グリーンスタジアムで栃木SCと戦い、1―4で敗れた。7勝15敗6分けで勝ち点27。順位を19位に落とした。連勝はならなかった。

 ボールをつなぐ琉球に対し、出足の早いプレスからボールを奪いショートカウンターにつなげる栃木。対照的なスタイルの両チームの対決は、栃木が狙い通りの試合展開で進めた。琉球は落ち着いてボールをコントロールできず、支配しても自陣で回すのみにとどまった。

 次節は25日、京都サンガF.C.と沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで戦う。

 立ち上がりから栃木のハイプレスに後手に回り、開始5分で先制された琉球。FW阿部拓馬が自陣まで下がり攻撃の起点になると、中盤でのテンポ良いパスやサイドチェンジが増え、プレスを引きはがし始めた。

 前線までつながり、そこから得た前半29分のコーナーキック。MF風間宏希が短いパスで一度阿部を経由してクロスを上げる。DF沼田圭悟が頭で合わせ、同点弾を決めた。3年ぶりのゴールに沼田は「やっとという感じ」と喜んだ。

 しかし、後半11分、2度のクリアミスで不用意にボールを与えシュートを決められた。その後はあっという間だった。2分後自陣左サイドのスペースを突かれてクロスを頭で決められる。後半29分に同じような形で4失点目。一方的な展開は、身体を休ませるため、ピッチ内でゲームをコントロールする上里一将主将が後半途中まで控えに回り、連係がかみ合わなかったことも大きかった。

 Jリーガーとして故郷で初めてプレーしたFW人見拓哉は「コミュニケーションを皆で取れている。雰囲気は悪くない」と話す。一方で沼田は「共通意識がまだ全員で合っていない」と課題も挙げる。連係のずれをピッチで素早く解消できるかが問われている。


(2)栃木(栃木1勝1分け)

栃木 10勝8分け10敗(38)
 4―1(1―1,3―0)
琉球 7勝6分け15敗(27)

▽得点者 【栃】 榊2(4)森2(3)【琉】 沼田(1)
▽観客 1382人

◆勢いにやられた

 樋口靖洋監督(琉球)の話 分かっていたが、パワーを前面に押し出す栃木の勢いにやられた。前半15分すぎにはボールを支配し始めた。しかし後半、相手の対応の仕方を意識していても、結局やられた。失点がまだまだ減らない。コンディションを戻して次に準備したい。