幕開けは「コザの街ラプソディー」 フォーク歌手佐渡山さんらがライブ 沖縄市


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 【沖縄】沖縄市の一番街にある同市おんがく村で開催したフォーク歌手「佐渡山豊展」の関連イベントとして11日、同会場で佐渡山豊さん(70)のトークライブがギタリストの国吉亮さん(40)をゲストに催された。

熱演で盛り上がった佐渡山豊さん(右)と国吉亮さんのトークライブ=11日、沖縄市音楽資料館おんがく村

 コロナ禍で観客を予約制限したライブ。ギターを手に登場した2人は佐渡山さん作曲の「コザの街ラプソディー」の熱唱で幕開けした。「目の当たりにしたコザ騒動が起きた時代の空気感は今なお強烈に残っている」と佐渡山さん。国吉さんはさまざまなレコーディングにも参加する実力者で「佐渡山さんのフォーク村の音楽活動には衝撃を受けた」「10年後も一緒にステージに立ってみたい」と先輩歌手に敬意を払った。

 会場からは佐渡山さんの十数年の活動休止について質問があり、佐渡山さんは「この間、ギターには一切触れなかった。ただ、ラジオなどから自分の歌が流れてきた時は尻をつねられる思いだった」と複雑な心境だったことを明かした。

 「山之口貘・弾を浴びた島」「人類館事件の歌」、新譜「やっとみつけたよ」、伝説の名曲「ドゥーチュイムニィ」など約10曲を次々と演奏した。パワフルな歌唱と国吉さんの超絶技巧のコラボレーションで普通のライブ会場のように盛り上がった。トークライブは動画投稿サイトユーチューブで生配信された。

 佐渡山さんはコザ騒動から50年目の前日の12月19日、ミュージックタウン音市場でライブを開催する。

 (岸本健通信員)