
プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは25日、沖縄市体育館で島根スサノオマジック(西地区)と今季第9戦を行い82―75で勝利した。7連勝で対戦成績は7勝2敗。順位はシーホース三河と勝敗、勝率で並び得失点差で西地区2位。序盤でリードを許し、接戦の攻防が続いたが後半逆転に成功。最後は逃げ切った。島根は県出身の神里和(なごむ)(小禄高―白鴎大出)が出場した。次戦は28日午後7時5分から、広島サンプラザホールで広島ドラゴンフライズと対戦する。
苦しみながらつかみ取った7勝目だった。最後の最後まで主導権争いが続いた。序盤からリードされ、同点に追い付くも再三再四すぐに離される展開。ブースターは手に汗を握りながらプレーを見守った。
巻き返したのは第3クオーター(Q)終盤。ここ数試合で調子を上げる今村佳太の3点弾で逆転に成功。ジャック・クーリーがファウルを受けた後のフリースロー2得点、その後の連続4得点で一気に流れを引き寄せた。第4クオーター(Q)でも積極的な攻撃で軸となり、執念のプレーで追いすがる島根の猛攻を退けた。
けが人が続出し、外国人選手で出場したのはクーリーのみ。外国人選手2人が常時出場し、上背で勝る相手に、しつこい全員守備を最後まで怠らなかった。中でも満原優樹が奮闘した。198センチ110キロと当たり負けしない体格と豊富な運動量でチームに貢献した。
勝利の立役者となったクーリーは「満原がよくやってくれたから」と仲間をたたえた。
主将の田代直希は「こういう状況で勝ち切れたのは1試合以上の価値がある」とチームの大きな経験値を実感している様子だった。
琉球(7勝2敗)
82―75(20―22,15―20,28―14,19―19)
島根(4勝5敗)
【評】一進一退の攻防が続き、キングスは前半を7点ビハインドで折り返した。後半逆転に成功した後も島根の猛攻は続き、相手外国人選手の気迫あふれるプレーで残り2分で7点差まで詰められた。残り時間が少なくなる中、点差を広げたキングスが最後は逃げ切った。
◆総合力で勝てた
藤田弘輝HC(キングス)の話 チームの総合力で勝てた。地元で多くの観客がいる中でのうれしい勝利。ドウェイン・エバンスが大事を取って欠場した。強い選手が欠けてもチーム力が落ちないというのを皆さんに見せることができた。
◆チーム成長させる
鈴木裕紀HC(島根)の話 前半はいいスコアできていた。後半は周りにボールをちらしてスペースをつくって仕掛けようとしていたが、うまくいかなかった。レフェリーと言い合う選手もいて戦うチームになっていなかった、切り替えてチームを成長させたい。