球際の攻防で競り勝った西原 ボールを支配した那覇西が決勝へ 全国高校サッカー県予選


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西原―名護 前半15分、先制点を決める西原のFW池原青海(右)=25日、中城村のごさまる陸上競技場

 サッカーの第99回全国高校選手権県大会は25日、中城村のごさまる陸上競技場で準決勝が行われ、那覇西が7―1で豊見城を、西原が2―1で名護を退け、決勝に駒を進めた。決勝は11月1日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われる。

◆西原泥臭く 打ち負かす

 西原は球際の攻防で競り勝つと、縦への推進力を発揮してすぐに攻勢に出た。守備では前線から果敢に圧力を仕掛けた。ボールをつなぐ名護に2―1で競り勝ち、玉城真哉監督は「粘り強く走りきった。成長している」と納得の表情だった。

 先制は前半15分。FW池原青海が中央でパスを受けると右に切り返してコースを作る。DFの横を抜ける右足のシュートが決まった。前半終了前に同点にされるが後半も泥臭いプレーに徹した。後半7分にクロスから生まれたゴール前のこぼれ球をMF島袋喜輝が押し込み、決勝点を挙げた。那覇西には18年の全国高校選手権県大会以来、新人大会、県総体といずれも決勝で敗れている。玉城監督は「勝つために必要な事をやってきた」と雪辱を期す。

那覇西―豊見城 前半31分、2点目を頭で決める石川元尋(右)=25日、中城村のごさまる陸上競技場

◆大差7―1 那覇西制す

 那覇西はサイドを変えたりロングボールを放ったり、ボールを支配しながら何度も決定機を作った。前半29分、MF辺土名亘の右からのクロスにFW石川元尋が頭で合わせ先制点。石川は2分後には左からのクロスにも頭でさわり、2点目をあげた。

 後半、豊見城は“前からのプレス”で攻撃陣が果敢に圧力を仕掛けた。しかし那覇西は「相手が間延びする」(山川樹主将)と、むしろ攻撃のチャンスに変える。6分、左からのクロスに辺土名が頭で決めると、立て続けに得点を奪い7―1で勝利。辺土名はハットトリックを達成した。

 2―0から同点に追いつかれた24日の準々決勝より守備の集中力が増していた。それでも1失点を重く見る山川主将は「守備の甘さを突き詰めたい」と気を引き締めた。