楽天4位指名の内間「子どもに夢を」 宜野座高から初のプロ 目標は東浜 プロ野球ドラフト


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チームメートに囲まれ笑顔がはじける亜細亜大学の内間拓馬(中央)=26日、東京武蔵野市

 【東京】楽天から4位指名された亜細亜大学の内間拓馬(21)=本部町出身=は26日、東京・武蔵野市の同大キャンパスで会見を開いた。「チームの戦力になるためにしっかり準備していきたい」と喜びをかみしめた。宜野座高から初となるプロへの道をつかみ取り「子どもたちに夢と希望を与えられるような選手を目指す」と活躍を誓った。

 名前が読み上げられた瞬間、張り詰めた表情を崩してふっと一息。指名の喜びを聞かれ「どきどきする反面、不安もあった」と率直な思いを口にし、ようやく相好を崩した。同大OBで同郷のソフトバンク・東浜巨投手を目標に挙げ「東浜さんのような技術面も人間性も素晴らしい選手になりたい」と抱負を述べた。

 都内で指名を見守った母の多賀子さん(60)は「小学校からプロを目指していた。ここまでよく頑張った」と涙ぐんだ。

 地元の少年野球チームで野球の楽しさを知ったが、当時は「チームで2、3番手の投手」(当時を知る少年野球の監督)。野球をする環境を求めて地元から離れた宜野座高に進んだ。

 「大学4年間でフィジカル、メンタル共に大きく成長できた。監督やチームメイトとの出会いが大きかった」と周囲へ感謝する。県出身の山川穂高選手ら強打者がひしめくパ・リーグでの挑戦に「パ・リーグは打者のイメージが強い。自分の力がどれだけ通用するか見てみたい」と腕を鳴らした。

◆速球派 亜大で急成長

 兄の影響で野球を始め、宜野座高では公式戦で最速145キロを武器に、投手の一角としてチームを支え県大会で8強まで進んだ。速球派右腕として亜細亜大では2017年東都大学野球の秋リーグで初マウンドを踏み、19年秋までに計24回登板。通算成績は4勝5敗。同年春は58回を投げて防御率はリーグ4位の1・71、19年秋は28回3分の1を投げ、防御率は4・76だった。

 亜大入学当初は先輩の陰でリリーフ起用が多かったが、3年から先発を任されるようになる。3年時に日米大学野球で初の代表入りも経験した。8月の巨人3軍とのオープン戦では、最速150キロを披露した。六回までを被安打1の6奪三振、無失点の好投でスカウト陣にアピールした。


 うちま・たくま 投手、右投げ右打ち。1998年11月21日生まれ、本部町出身。179センチ、86キロ。本部小―本部中―宜野座高―亜細亜大。