アートの力を活用した平和学習の可能性 体験者の心に寄り添いながら学ぶには


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芸術と平和、コロナ禍でのアートの発信について意見を交わす参加者ら=1日午後、那覇市泉崎の琉球新報社2階ギャラリー

 沖縄アジア国際平和芸術祭2020(すでぃる、同祭実行委員会主催、琉球新報社など共催)の関連イベント、オンラインワークショップ「沖縄の平和文化現代アート活動活性化に向けて」が1日午後、那覇市泉崎の琉球新報社2階ギャラリーで行われた。台湾のアーティスト、キュレーターの呉達坤(ウーダークン)さんがオンラインで参加。平和や首里城再建を芸術でどう表現できるかや、コロナ禍でのアートの発信など多角的な視点で意見交換した。

 平和教育ファシリテーターの狩俣日姫(につき)さんは、同祭の一環で「ゆんたくはんたくへいわがく」という動画を月1回、発信していることを紹介した。「沖縄戦体験者が描いた絵を題材にして議論することで、アートを通して平和を考えることができた」と説明した。その上で「戦争体験者がどういう思いでこの絵を描いたかについて、意見を交換することで体験者の心に寄り添いながら沖縄戦、平和を学ぶことができた」とアートを活用した平和学習の可能性を提案した。

 呉さんは「マスク着用の徹底や屋外での展示など、コロナ禍の中でアートをいかに発信していけるかという試みを続けている」と報告した。