体操女子・知念大空(西原)が復活V 大けが越え栄冠 県高校新人大会


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 県高校新人大会は1日、体操、ハンドボールなど13競技が行われた。体操個人決勝は男子が伊藤明良(美里)、女子は知念大空(西原)が頂点に立った。


大けが越え 栄冠

体操女子個人決勝 靱帯断裂から復活した西原の知念大空のゆかの演技=1日、沖縄市の県総合運動公園体育館(又吉康秀撮影)

 昨年、県総体の跳馬で右足をひねり、前十字靱帯(じんたい)断裂の大けがを負った知念大空(西原2年)が試練の期間を乗り越え、栄冠をつかんだ。手術を経て今年7月の県総体で復帰。「1年間苦しいリハビリを耐えた。いろいろ支えがあってここまで来た」と感謝の言葉を繰り返した。

 得意のゆかは「けがの不安があった」という前方一回ひねりを成功させて波に乗った。「大きく見せる」と、バレエで培った表現力も発揮して10・600点の高得点。予選で落下した平均台はノーミスで10・600点で1位。「まだ以前のレベルではないけど、着実に良くなっている」と納得の様子だった。

 父親でペピーノ体操クラブの知念真監督は「まだまだ課題は多いけど、よくここまで頑張って優勝した」とたたえた。知念は「全国に出れなかった悔しさを果たす」と来年の総体へ向けて完全復活を期す。

 (古川峻)


カサマツ圧倒 男子伊藤 連覇

体操男子個人 跳馬で勢いのある助走から伸身カサマツを披露する美里の伊藤明良

 男子体操は伊藤明良(美里2年)が2位と6・650点差の66・850で圧倒し、2連覇した。週に6日間、ケンケン体操クラブに通った成果が表れ、「指導してくれた先生や送迎してくれた親のおかげです」と感謝した。

 予選で唯一の12点台だった跳馬が決勝でも決まった。側転から2回宙返りしてひねる「伸身カサマツ」は着地を1歩動くのみに留め、12・400点。「ほっとした」と及第点をつけた。予選でミスしたゆかも12・450を出し、安定した演技を見せた。来年の総体を見据えて各種目で技を二つ増やすつもりだ。「今のままでは全国に通用しない。難易度を上げたい」と挑戦を続ける。