よみがえる首里城 アートに願い込め 那覇市に2作品を寄贈 パームロイヤルホテル


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首里城再建への思いを込めた名嘉睦稔さんの版画「火より甦る」

 パームロイヤル(那覇市)の高倉幸一社長らが2日、那覇市役所を訪れ、首里城再建への祈りを表現した、版画家・名嘉睦稔さんの作品「火より甦(よみがえ)る」を市に寄贈した。パリで活動する那覇市出身の画家・幸地学さんも、首里城再建への思いを込めた作品「悲しみと絶望を希望と愛に変える魂の力」を市に寄贈した。

 名嘉さんの版画は高倉社長が購入して市に寄贈した。幸地さんは友人の高倉社長に絵を預け、市に寄贈した。市は今後、絵の公開時期などを検討する。高倉社長は市制100周年記念事業への協賛金500万円も寄付した。

 名嘉さんの作品は、炎に焼かれても再生する不死鳥に首里城を重ねて描いたという。幸地さんは城間幹子市長宛ての手紙で、首里城を「人々を歓迎する象徴」「開かれた人間共同体を築く」と表現し、「私の絵の原点も異質のものが調和を保って生み出すエネルギーの表出だ」とつづった。

 高倉社長は「絵を鑑賞してエネルギーを感じてほしい」と話した。城間市長は「再建に対する市民の思いがさらに強くなると思う」と感謝した。

名嘉睦稔さんの版画と市制100周年記念事業協賛金を那覇市に寄付したパームロイヤルの高倉幸一社長(左)。左の絵は幸地学さんの作品=2日、那覇市役所