首里城復元の日、大作で表現 沖縄県出身の画家・比嘉さん 首里高に寄贈へ


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
比嘉美津子さんの油絵「首里城復興祈願」

 【埼玉】昨年の首里城焼失を受け、北谷町出身で埼玉県在住の油絵画家の比嘉美津子さんが、「完成した首里城正殿と復元を祝うウチナーンチュ」の姿を描いた大作「首里城復興祈願」を完成させた。作品は幅2メートル60センチ、高さ2メートル。「沖縄県立第一中学 首里高校創立140周年」の記念として首里高校に寄贈する予定だ。

 比嘉さんは「悲しみを乗り越え復元に立ち向かう沖縄の皆さんを応援したいとの思いで描いた」と語る。「首里城に夕日が当たる姿が一番好き。正殿の彫刻部分には数えきれないほどの龍を細かく描いて、上空には金色の雲、鳳凰、瓦の一枚一枚まで描いた。復元されるまでは私の絵で楽しんでもらえたらうれしい」と話した。当初は所属する「たぶろう美術協会」が6月に予定していた「首里城復元支援チャリティー絵画展」に出品予定だったが新型コロナで延期。母校の普天間高校の恩師のつながりで首里高校への寄贈が決まった。

作品を首里高に寄贈することになった画家の比嘉美津子さん

 比嘉さんは1986年、県出身女性として初の内閣総理大臣賞を受賞。比嘉美津子後援会(嶺井政治会長)の応援で銀座と沖縄で定期的に個展を開催している。作品は県内では県男女共同参画センター「てぃるる」や斎場御嶽「緑の館・セーファ」、北谷町役場のロビーなどで展示されている。
 (山川夏子首都圏通信員)