戦火乗り越えた樹齢200年フクギ 西原町が案内板を設置


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
沖縄戦を乗り越え、残ったフクギ(右奥)の案内板設置を喜ぶ(左から)崎原盛秀町長、大城好弘町議会議長=西原町翁長の西原の塔

 【西原】西原町は10月30日、同町翁長の「西原の塔」敷地内で沖縄戦の戦火を乗り越えて残る樹齢約200年のフクギの案内板を設置した。同日、崎原盛秀町長と大城好弘町議会議長が除幕式を行った。

 西原の塔がある場所は、戦前の旧西原村役場の跡地。沖縄戦で旧役場が爆撃を受けフクギも幹が折れた。しかし枯れることなく、わずかに残った樹皮から芽吹き、復活した。現在、幹の中心部はほとんど枯れているものの、新たな樹皮が空洞化した幹を包み込むように成長している。

 案内板ではフクギを「『艦砲ぬ喰(く)ぇ残(ぬく)さー』(艦砲射撃の生き残り)のフクギ」と紹介し「戦争の生き証人である戦災樹木として大切に保存しましょう」と呼び掛けている。

 除幕式と合わせ、西原町主催の戦没者追悼式も同日、西原の塔で行われた。