
神谷厚善さんはフカセ釣りをメーンに釣り歴20年のベテラン。11月1日も午前7時の便で那覇一文字の通称「真ん中」で竿(さお)2号、ハリス3号でオキアミボイルを餌にフカセ釣りを始めた。午前11時に隣の釣り人が1キロほどのアカジンを釣り上げた。高級魚を釣ってうらやましいと思っていたら、そのアカジンを頂くことになった。
釣りを続けていると、30分後に半分浮きが沈んだままで横に移動したので合わせると、2号竿が弓のように曲がり、すごい重量感で道糸が引き出され、掛かった魚は前後左右に走り、リールからは糸が出るのみでリールが巻くことができない。キーンと糸鳴りがし、必死のやり取り。フカセ仕掛けで釣り上げるには大きすぎる相手だった。
ラインを巻いては引き出されたりを10分ほどやり取りをしたら海面に大きなアカジンが浮いた。やり取りを見て集まった釣り人たちもアカジンの姿を見て歓声を上げた。どうにか魚を浮かせた神谷さんは竿を持っているのが精いっぱいで、タモ入れができない。その様子を見ていた隣の学生風の釣り人がタモ入れをしてくれたのだが、用意したタモでは大きすぎる魚に悪戦苦闘。どうにか頭と胴はタモ網に入れることに成功したが尾は網の外に出た状態で堤防に上げることができた。これが73センチ、6.05キロのクルバニーアカジンだった。
(おきなわ釣王国社・仲栄真修)









