琉球銀行、2期ぶり減収減益 景況悪化で与信コスト13倍 9月中間連結決算


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 琉球銀行(川上康頭取)は6日、2020年9月中間連結決算(対象子会社6社)を発表した。国債等債券売却益などの減少で、売上高に当たる経常収益は前年同期比8・5%減の290億3600万円となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響による景況悪化に備えて与信費用を多めに見積もったことなどに伴い、経常利益は同45・6%減の23億1200万円、中間純利益は同50・1%減の14億3500万円となった。中間期の減収減益は2期ぶり。

 銀行単体の経常収益は同13・3%減の188億8800万円、経常利益が同57・6%減の14億6200万円、純利益が同61・9%減の9億1100万円だった。本業のもうけを示すコア業務純益は17・3%減の27億2800万円。通期の業績見通しに変更はない。

 企業倒産に備える一般貸倒引当金繰入額は、前年同期比8億円増の8億6700万円となった。与信コストは全体として同12・9倍の13億3千万円に増加した。川上頭取は「倒産は落ち着いているが、取引先の業況悪化は着実に進んでいる。今後影響が出る可能性があり、引当金を積んで備えている」と説明した。

 貸出金の平均残高は同2・5%増の1兆7466億700万円となった。企業の資金繰り支援で融資量は増加したものの、低利のセーフティーネット融資の増加などで貸出金利回りは同0・04ポイント低下の1・49%となった。