ボウリング個人、中部商勢が男女V 女子は稲福、男子は仲間 県高校新人大会


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 県高校新人大会は6日、沖縄市のドラゴンボウルでボウリングが行われた。女子個人戦決勝は稲福心衣奈(中部商)が宮平詩音(名護)を退け、栄冠をつかんだ。男子は仲間保人(中部商)が名嘉山洋(沖縄水産)を下し、優勝した。団体戦は男女ともに中部商が制した。


決勝で自己最高280点 女子・稲福

女子個人決勝 自己ベスト記録の280点で優勝した稲福心衣奈(中部商)=6日、沖縄市のドラゴンボウル

 稲福心衣奈(中部商2年)が決勝で280点という驚異のスコアをたたき出した。2フレームのみスペアで残りは全てストライク。「試合では自己ベスト記録」と満足の内容に笑顔がはじけた。

 投球前に他の選手よりも長く間を置き、しっかりと呼吸を整えて投げた。「フィニッシュできちんと体を止めるように意識した」とフォームの安定感は抜群で最後まで集中力が途切れることはなかった。

 予選を1位通過し、決勝トーナメント2回戦から登場。「レーンのコンディションがつかみづらかった」と探りを入れながら投げた。立ち位置やボールのコース取りを微調整して感覚をつかみ、決勝の自己ベストにつなげた。

 10月31~11月2日に三重県で行われた都道府県対抗戦では30位で予選通過できなかった。「うまい選手ばかりいて、全国は緊張感の度合いが違う。異なる環境でレーンも難しく力が出せなかった」と悔しがる。

 3月開催予定の全国に向け「まずは予選通過を目指す。決勝のような安定感のあるプレーが常に試合で出せるようにしたい」とこの日の感覚を大切にしていくつもりだ。

 (大城三太)


予選7位から逆転 男子・仲間

男子個人決勝 安定した投球で初の頂点に輝いた仲間保人(中部商)

 仲間保人(中部商2年)が予選7位からはい上がり、決勝スコア203点で初の栄冠を手にした。「個人戦はいつも予選落ち。優勝できてうれしい」と照れ笑いした。「オイルの塗り具合が少な目で自分の投球に合っていた」とレーンとの相性がぴったりだった。

 親指は使わず、2本の指をボールにはめて投げる特徴的な投法。「コントロールは難しいが回転数が多くなりピンの倒れ方もよくなる」と長年、貫いている。小学校では父親とたまにボウリングをするぐらいで中学校は帰宅部。高校に入って部があることを知り「この投げ方を極めてみたい」と入部した。部とエナジックアカデミーのクラブで練習を重ね、スコアを磨いてきた。

 身長163センチ、55キロで球のスピードは他の選手よりもゆっくりだ。「スピードを上げると腕にも負担が掛かる。コントロール重視のフォーム」と自分に合った投げ方に迷いはなく、最高の結果を出した。

 3月の全国大会に向けて「強い選手との対戦が楽しみ。安定性をもっと高めて確実にスペアを取れるようになりたい」とさらなる成長を誓った。

 (大城三太)