
モバイルプリンス
情報処理機構は10月21日、iPhoneに突然表示される不審なカレンダー通知「カレンダースパム」が急増していることを明らかにしました。
これは、iPhoneやiCloud(アイクラウド)のカレンダー機能を悪用【※1】し、不審な予定をカレンダーに書き込むスパム(迷惑行為)です。
※1 カレンダー機能を悪用 … スマートフォンのカレンダーは、家族や友人・会社の同僚などと共有する設定があります。共有することで、他の人がカレンダーに予定を追加し、スマートフォンに通知を送ることができます。今回はそうした共有機能を悪用し、悪意ある第三者が予定を大量に追加し、びっくりさせて「ウイルス感染」を疑わせる手口でした。

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具体的な手口はこうです。iPhoneのカレンダーの共有機能を使い、悪意ある第三者が勝手に予定を追加してきます。
カレンダーの中にはURLが表示されており、クリックすると「スマホがウイルスに感染しています」などのうその脅し文句が出てきます。
そして「ウイルスを除去するためにはこの有料アプリをインストールしてください」と誘導します。


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対策としては、不審なカレンダー共有に「OK」を押さずに、「キャンセル」などを選ぶこと、表示されるURLをクリックしないことが挙げられます。
また、アプリを取り込まずに共有されたカレンダーを削除すれば被害には遭いませんので冷静に対処しましょう。
今回はカレンダーアプリを悪用したスパムでしたが、手口を変えて似たようなスパム・詐欺は発生するでしょう。その時のために、手口を知っておくことも重要です。
人間、知らない危険を避けることは難しいですが、手口を知っておくことで勘が働いて、今後に備えることができます。

【プロフィル】
モバイルプリンス / 島袋コウ スマートフォンアドバイザー、フリーライター。沖縄県サイバー防犯PR大使を務め、スマホやインターネットの活動講座を学校などで実施。本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」(旬報社)も発売中。