自動車レースF4 平良 歴代タイ8連勝 3戦で一度も抜かれず 県勢初 シーズン王者目前


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3連戦で圧倒的な強さを発揮し、観客に手を振る平良響=栃木県のツインリンクもてぎ(提供)

 4輪カーレース「フォーミュラ4」(FIA―F4)の今季第7~9戦が7、8の両日、栃木県のツインリンクもてぎ(4801メートル)で行われ、平良響(コザ高―愛知東邦大、TGR―DC RS トムススピリットF4)が3戦とも頂点に立った。タイムは第7戦から順に29分46秒340、27分11秒634、28分34秒322。第2戦から破竹の8連勝を飾り、F4の連勝最長記録に並んだ。今季は残り3戦。平良は合計獲得ポイント数で2位を大きく引き離しており、今月末に静岡県の富士スピードウェイで行われる次戦でシーズン王者に決まる可能性が濃厚になった。破竹の8連勝を飾り、F4の連勝最長記録に並んだ。今季は残り3戦。平良は合計獲得ポイント数で2位を大きく引き離しており、今月末に静岡県の富士スピードウェイで行われる次戦でシーズン王者に決まる可能性が濃厚になった。

平良 響

 第9戦を終えてマシンを降りた平良響はカメラを構える報道陣に左手を広げ、右手の指3本を添えて「8連勝」をアピールした。連勝は昨季のシーズン王者、佐藤蓮が残した記録と並んだ。「佐藤は前から一緒に走ってきたライバルなので追い付きたかった。次で追い抜きたい」。ヘルメット越しに目尻を下げた。

 3戦とも圧巻だった。予選のタイムなどを参考にいずれも先頭でスタートするポールポジションを獲得。スムーズなスタートで先行し、そのまま一度も抜かれることなくゴールする「ポールトゥウィン」を3戦連続で飾った。いずれも後続の接触などで、途中コースにセーフティーカーが入る荒れた展開だったが「その間もタイヤの温度や後続にいる選手のことを考えたりして、冷静に走れた」と動揺は皆無だった。

 第9戦で、合計獲得ポイント数で平良に次ぐ2位につける平木玲次が6着以下であれば平良のシーズン王者が決まっていたが、平木が5着に入ったため、戴冠は次戦へ持ち越しに。「第10戦でチャンピオンになっても、守りのレースはしたくない。次も3連勝を狙う」と闘志を燃やし続ける。県勢初の栄冠はもう目の前だ。