【大宜味】大宜味村内のバナメイエビ養殖場で甲殻類の伝染病「急性肝膵臓(すいぞう)壊死(えし)症(AHPND)」が発生した件で9日、同養殖場を運営する事業者が村内の漁業関係者向けに説明会を開いた。8月にタイから稚エビを輸入した後、10月にAHPNDの発生が確認されてからの一連の経緯や、現在の施設の消毒状況、今後の予定が報告された。
説明会の冒頭、養殖業者の代表は「多大なご心配をおかけし、お騒がせしたことをおわびしたい」と謝罪し、「できるだけ風評被害がないよう、万全の努力をしたい」と語った。
一方で、説明を聞いた漁業者からは「エビが死に始めておかしいと思った時点でなぜ調べなかったのか」「十分な説明がされてこなかった。信頼関係がない」など、業者の対応を批判する厳しい声が上がった。
これに対し、代表者は「病気を疑いつつも、何とか残ったエビを育てることに必死だった。地域とのコミュニケーション不足は指摘の通りで、責任を感じている」と答えた。
施設については消毒作業を終えたとしている。AHPNDの発生を受けて県から出されていた「まん延防止措置命令」は、施設の清浄化に使用した水やろ過剤の廃棄を終え次第、解かれる予定だ。養殖業者は、村民向けの説明会の開催も予定している。