海銀5期ぶり増収増益 9月中間連結 株式等売却が増加


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沖縄海邦銀行本店=那覇市久茂地

 沖縄海邦銀行(上地英由頭取)は11日、2020年9月中間連結決算(対象子会社2社)を発表した。貸出金利息や株式等売却益の増加などで売上高に当たる経常収益は前年同期比6・3%増の68億4100万円となった。経常費用の減少などに伴い経常利益は同2・87倍の11億5600万円、純利益は同2・65倍の7億400万円で、増収増益となった。経常利益ベースで増収増益は5期ぶり。

 銀行単体では、新型コロナウイルス感染症関連融資で事業性貸し出しの増加に伴い利息収入が増えたことなどから、経常収益は前年同期比6・5%増の68億3300万円、経常利益は同2・85倍の11億6800万円、純利益は同2・63倍の7億1200万円となった。本業のもうけを示すコア業務純益は同4・24倍の5億100万円だった。

 同行は感染症の影響による与信コストの増加を見込み、7月ごろに保有株式の売却を進めた。上期は業況の悪化が想定よりも顕在化しなかったため、売却益が利益に反映された。通期の業績見通しは、感染症の影響が不透明なことから据え置いた。

 上地頭取は「(コロナ関連融資は)通常の貸し付けと違ってリスクはなく、低い金利を融資量のボリュームで補った。人件費やコストも抑えられており、望むような姿に着地できている」と評価した。

 貸出金の平均残高は同7・8%増の5340億6600万円、貸出金利回りは同0・13ポイント低下し、1・83%だった。

沖縄海邦銀行の2020年9月中間連結決算
経常収益 6,841( 6.3)
経常費用 5,684(▲5.7)
コア業務純益 501(324.5)
経常利益 1,156(187.9)
中間純利益 704(165.5) 
※単位は百万円。( )内は前年同期比増減率。▲はマイナス、コア業務純益は単体。