FC琉球、J2屈指の守備力の福岡に完敗 後半途中まで防戦一方 第33節


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 サッカー明治安田J2の第33節は11日、各地で行われ、FC琉球は福岡県のベスト電器スタジアムでアビスパ福岡と戦い、1―3で敗れた。10勝17敗6分けで勝ち点は36。順位は18位のまま。リーグ2位の福岡に完敗した。

 立ち上がりは福岡に後手を取ったが、徐々に琉球がペースをつかんだ。しかし先制点を許すと流れを失い、後半途中まで防戦一方になった。琉球がボールを支配すると再びリズムをつかみ始めたが、隙を突かれ連続失点した。不用意なミスも多かった。試合終了間際に田中恵太がゴールを決めて一矢報いた。

 次戦は15日午後2時から、長崎県のトランスコスモススタジアム長崎でV・ファーレン長崎と戦う。

 琉球が流れをつかんでいた前半31分、ハンドにも見える相手のトラップからシュートされ、先制点を決められた。琉球陣営は抗議したが聞き入れられず、J2屈指の守備力を誇る福岡にリードを許す展開になった。樋口靖洋監督は「納得のいかない形で失点し、ゲームが大きく動いてしまった」と不満を口にした。

 後を追う琉球は得点力のあるFW上原慎也やハードワークが持ち味のMF山口和樹を投入。攻撃に比重を移したが後半28分、中盤でボールを奪われカウンターから失点。4分後にコーナーキックから連続失点した。不用意にボールを失うミスが失点につながった。

 結果的には2位の福岡に差を見せ付けられ、樋口監督は「負けている状態で攻撃を強めるリスクはあった。終わってみれば福岡の最も得意な形で失点した」と悔やんだ。

 小泉佳穂がポストに当たるミドルシュートを放つなど決定機も少なくなかった。攻め続けた結果、試合終了間際のコーナーキックで、鋭角な位置から田中恵太がゴールを決めた。樋口監督は「次につながる1点だった」とゴールへの執念を評価する。チームは前を向いて次の長崎戦へ気持ちを切り替える。


(2)ベススタ(福岡1勝1分け)
福 岡 20勝5分け8敗(65)
 3―1(1―0,2―1)
琉 球 10勝6分け17敗(36)
▽得点者 【福】 山岸2(8)上島(2)【琉】 田中(2)
▽観客 2640人

1点返したのは成果

 樋口靖洋監督(琉球)の話 上位の福岡に勝って存在感を出したいと思って臨んだが、残念な結果になった。納得のいかない形で先制を許した。選手が最後まで戦い、1点返してくれたことは大きな成果だ。