94歳も参加 オンラインでミニデイサービス「こういうやり方もあるんだね」


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嘉数ハイツ自治会のオンラインミニデイサービス=宜野湾市嘉数

 【宜野湾】「皆さん元気ですか」「元気だよ」―。宜野湾市の嘉数ハイツ自治会事務所と地域住民の自宅をオンラインでつなぎ、モニター越しに、ミニデイサービスが始まった。利用者同士があいさつを交わし、にぎやかにゆんたくが続く。

 嘉数ハイツ自治会は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、事務所で毎週木曜に実施していたミニデイが2月からほぼ中止となっていた。現状を打破しようと考えたのが、タブレット端末やビデオ会議システムのアプリ「Zoom(ズーム)」を活用したオンラインのミニデイだ。市の市民提案事業を活用し、100万円の助成を受け来年2月まで実施する。

 10月7日から本格的に始まり、5回目となった11月5日は10人が参加した。ウェブ関連の市内企業an10n(アンドン)代表の盛長健さんが機器を準備し、健康教育体操を実施する合同会社ライフウェーブの島袋愛さんがモニター越しに体操を指導した。

 自宅から参加した仲座和子さん(77)は、育てたタマネギの写真を集会所にいるサービス利用者に見せ「タマネギを植えることで元気が出る」と笑顔を見せた。タブレット端末を使い始めた当初は緊張していたが、最近は慣れて楽しんでいるという。

 集会所で参加した大正14(1925)年生まれの屋宜トミさん(94)はオンライン開催に「こういうやり方もあるんだね」と受け止める。6月に入院もしたという屋宜さん。「ミニデイは皆の顔が見られるし、いつも楽しく待ち遠しい」と、元気の源になっている様子だ。

 自治会の金城均会長は「これをきっかけに地域とつながればいい。実感として楽しい」と手応えを語った。
 (金良孝矢)