文化芸能の継承誓う 「沖藝連の日」開催 流会派交え、琉球舞踊8演目


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 県芸能関連協議会(沖芸連、玉城節子会長)は浦添市の国立劇場おきなわで1日、第9回「沖藝連の日」を開催した。各流会派の舞踊家が琉球舞踊8題を踊り、コロナを乗り越えて、琉球芸能のともしびを受け継ぐ決意を示した。

 渡久地美代子、玉城千枝、宮城能造の「かぎやで風」で幕を開けた。「つぼでをるはなの」の歌詞に乗せて両手を開く所作は華々しく、芸能の明るい未来を思わせた。

玉城流翔節会の「いちゅび小」=1日、浦添市の国立劇場おきなわ

 「稲まづん」は玉城流翔節会の前川美智子と玉城律子が踊った。前川は、稲穂を持つ手に力みがなく、自然な所作で踊り、豊かな五穀の実りを祝う歌の世界に引き込んだ。同じく翔節会の我那覇則子と比嘉涼子の「いちゅび小」は、軽快な踊りとはやしで観客を楽しませた。

 真踊流の「天川」は、3人の踊り手が足の運びをはじめ、一つ一つの手をそろえ、心地良い舞をみせた。島袋流千尋会の「御祝笠」も、統一感のある踊りと小気味の良い笠の動きで、会場を盛り上げた。島袋本流紫の会の「一つ花」は、島袋秀乃ら6人が踊った。美しい隊列移動やかわいらしい手踊りで、魅了した。いずれも太鼓と踊り手の一体感を感じさせた。

玉城流扇寿会の「磯千鳥」=1日、浦添市の国立劇場おきなわ

 玉城流扇寿会の「磯千鳥」は、安次嶺律子、浦崎みゆき、崎浜紀美子、大嶺園子がしっとりと舞った。

 トリは玉城流玉扇会の「太鼓バヤシ」が飾った。大田礼子、當山真澄、東文子、金城千夏が、威勢の良い舞で観客を景気付けた。

 地謡を、人間国宝の比嘉聰ら沖縄伝統太鼓協会と、琉球古典音楽野村流伝統音楽協会、琉球古典音楽野村流保存会、琉球古典音楽安冨祖流絃聲会、琉球箏曲興陽会、琉球箏曲保存会が務めた。

 玉城会長は「先達(せんだつ)が私たちに引き継いだ、世界に誇る文化芸能が衰退しないよう会員一同心を合わせて頑張ろう」と呼び掛けた。