母乳育児「BSケア」で支援 助産師がセミナー 沖縄市


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模型を使ってBSケアのセミナーを受講する助産師=10月24日、沖縄市知花のみねた助産院(同助産院提供)

 【沖縄】母乳を吸う赤ちゃんの口元をまねて母親の乳房をケアする「BSケア」。助産師がおっぱいに悩みを抱える母子に寄り添い、母乳育児を見守る。BSケアは、福岡県でめぐみ助産院を開業する寺田恵子さんが2002年に開発し、19年にNPO法人BSケアを設立した。全国で展開されており、県内でも同法人が認定するプレゼンター7人が活動している。

 BSケアは、母乳を吸う赤ちゃんのメカニズムに基づき、赤ちゃんが母乳を吸う時の口元をまねた手の動きでおっぱいをケアする。プレゼンターらは手指のケアだけではなく、母子を取り巻くさまざまな環境や悩みに至った経緯などに耳を傾け、赤ちゃんが母乳を吸う力を邪魔せずに寄り添いながらケアを行っていく。また、母親自身がセルフケアをできるように支援していくのも特徴の一つ。

 10月24日、県内では沖縄市のみねた助産院でBSケアセミナーが開かれ、助産師4人が参加した。セミナーは例年、BSケア提唱者で同法人理事長の寺田さんが沖縄を訪れ、直接指導するが、今回は新型コロナウイルスの影響で来県せず、福岡と沖縄、鹿児島をオンラインでつないで指導を受けた。

 セミナーでは生後1カ月から4カ月の母子6組が協力し、BSケアを体験した。「マシュマロのようにおっぱいがふわふわになった」「赤ちゃんに吸われているのと同じ感じで気持ちいい」などと感想を述べた。

 同法人理事でみねた助産院の峯田昌(あつよ)院長は「母乳育児で困っている人にBSケアを届けたい。BSケアを県内で広げる活動をしていきたい」と話した。BSケアについての問い合わせは、みねた助産院または、ゆいクリニックまで。
 (中川廣江通信員)