FC琉球、守り切った虎の子の1点 3強の長崎に競り勝つ 第34節


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 サッカー明治安田J2の第34節は15日、各地で行われ、FC琉球は長崎県のトランスコスモススタジアムでV・ファーレン長崎と対戦し、1―0で勝利した。11勝17敗6分けで勝ち点は39。順位は18位のまま。リーグ3位の長崎に琉球らしい攻撃的サッカーで勝利した。

 シュート数10本、コーナーキック数10本で、ともに長崎の倍以上だった。立ち上がりから琉球ペースで試合を進めた。後半の序盤は攻め込まれたが、徐々に流れをつかみ、同24分に河合秀人が先制点を挙げた。その後、猛攻を受けるが、最後まで体を張って守り切った。

 次戦は21日午後4時から、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでギラヴァンツ北九州と戦う。

 J1昇格争いをする上位3チームの一角、長崎を退け、「やりたいサッカーが表現できた」(MF河合秀人)、「上位陣にも通用する手応えがあった」(GK田口潤人)と、選手は充実した表情で話した。

 前半、中盤でMF小泉佳穂が守備裏に抜ける河合に縦パスを通した場面があった。ゴールに迫った河合は「いける。絶対チャンスになる」と感じていた。

 後半24分、敵陣でDF田中恵太がスライディングでこぼれ球を回収し、小泉につなげる。右サイドで裏に抜けたMF池田廉が小泉からボールを受け、中央に折り返す。最後は詰めていた河合が右足でゴールを決めた。

 河合は「(小泉)佳穂が前を向いた時に常にアクションを起こせるようにしていた」とうなずいた。

 守備では前線から連動したプレスで中盤でのボール奪取につなげ、自陣まで攻め込まれても複数人で対応した。球際の攻防も多くの場面で競り勝った。意思が伝わり合い、チームの成長を感じさせる内容だった。

 最後の壁となった守護神・田口は「チーム全体でゲームへの思いが強く、一体感を持っていた。大事な試合で勝てた」と満足そう。リーグ終盤で勢いに乗り、勝ち星を積み上げたい。


(2)トラスタ(琉球1勝1分け)

琉球 11勝6分け17敗(39)
1―0(0―0,1―0)
長崎 18勝9分け7敗(63)

▽得点者 【琉】 河合(2)
▽観客 6004人

◆上位に存在感示す

 樋口靖洋監督(琉球)の話 上位陣に僕らの存在感を示すテーマで戦った。選手は局面で集中し、アグレッシブにアクションをやりきった。欲を言えば、たくさんのセットプレーで1点取りたかった。次も、FC琉球はやるなと思ってもらえる試合をしたい。