米大統領選、海外通信員からの報告 バイデン氏の評価は?


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
バイデン氏(後列中央)が民主党の大統領候補に選ばれた時、アル・ムラツチ氏(同右)の家族と交流し、お互いの健闘を誓い合ったひととき(アル・ムラツチ氏提供)

 私が米市民権を獲得したのは1999年で、永住権に加えて市民権を得て大統領選に投票することが夢だった。2020年の大統領選で私たち夫婦はバイデン氏に投票した。今回の大統領選が私にとって5回目の選挙となるが、2000年のブッシュ氏対ゴア氏の接戦と同じく民主党、共和党が拮抗(きっこう)した選挙となった。

 私はバイデン氏の人柄について、質実剛健、強い忍耐力、強い信念の持ち主だと感じた。予備選の段階でバイデン氏が選ばれた時、年齢も相当上で、足元もふらついているように見え、もう少し若い方が選ばれると私は思った。

 だが、それは無用の心配だった。彼が上院議員時代に複数の困難を克服したこと、オバマ大統領の下、副大統領として8年間その職務を全うしたこと、さらにカマラ・ハリス氏を副大統領候補として指名したことなどを、多数のアメリカ国民は高く評価した。

 カリフォルニア州下院議員のアル・ムラツチ氏とバイデン氏は、政治理念でよき理解者同士だ。ムラツチ氏は今回、サウスベイ区域で下院議員として再立候補して大勝した。

 米メディアは7日にバイデン氏の当選を一斉に報道したが、トランプ大統領は敗北を認めていない。そのことに関連して友人の有識者は「トランプ氏は名誉の辞職をして、残す期間を副大統領のペンス氏に授けることができれば、すべてがうまくいく」との考えを示した。
(当銘貞夫ロサンゼルス通信員)