小学生の兄弟が久米島PR 島で頑張る人を紹介 観光協会サイトで動画発信


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(前列右から)渡慶次健晟さん、裕晟さん、(後列)若勇昌彦さん夫妻=11月1日、久米島町字島尻の農村公園内「ジェラテリア久米島Verde」

 【久米島】久米島在住の渡慶次健晟(けんせい)さん(8、仲里小2年)、裕晟(ゆうせい)さん(7、同小1年)兄弟が1日、動画投稿サイトユーチューブに飛び込み出演した。久米島町観光協会の観光宣伝部長、山川奈緒さんが発信する投稿サイトで、2人で企画した番組を持ち込んだ。

 新型コロナの影響で、自粛生活を強いられたり、店も休業状態になったりと島に活気がなくなっている中、自分たちにできることはないかと考え「久米島に新しいお店ができても、その店に行く勇気がない人たちもいる。そういう人たちにもお店を知ってもらいたい」との思いから子どもたちの力で番組を企画し、撮影は父親の知人が協力した。

 2人は、町内の島尻農村公園に夫婦で島の食材を使ったジェラートを販売している「ジェラテリア久米島Verde」を事前予約なしで訪れた。同店は、島に唯一ある移動式販売のジェラート屋さん。経営者の若勇(わかゆう)昌彦さん(36)は、久米島産の野菜などの食材をふんだんに使い、島の自然の味がするジェラートを提供している。

 若勇さんは、突然現れた子どもたちの取材もすぐに受け入れ、撮る側も撮られる側も終始笑顔に包まれた。渡慶次兄弟はジェラートを頰張りながら「すごくおいしい」「野菜の味がする」などと初の食ベ物の味などを伝える“食レポ”も最後までやり遂げた。

 山川さんは那覇から収録の映像を見て「子どもの力は偉大だ」と驚きを隠せなかった。渡慶次兄弟は「子どもだって観光案内できるんだぜ」と意気込みを見せた。

 2人は今後も、いろんなことに挑戦し、頑張っている人を応援して今の時代に合ったやり方で久米島を変えていきたいと考えている。
 (山口英憲通信員)