浦添西海岸、一転「全体活用」案に 民港の整備「考え方」をウェブ公表 那覇港組合


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 那覇港管理組合は16日、浦添ふ頭地区民港部分の形状案作成に向けた「考え方」の案を組合のホームページ上で公表した。各拠点の配置イメージは9月の意識調査の「イメージ図」とは大きく異なり、浦添西海岸全体を活用する案となっている。

 浦添ふ頭地区の整備計画を巡っては、管理組合が9月に実施した県民意識調査で、物流の拠点を南側に集約し、北側の交流拠点と引き離した形の「見直し案」のイメージ図を示したことから組合構成団体の那覇、浦添両市が事前に議論がなかったなどとして組合に抗議する事態となっていた。

 同組合は今後、公表した「考え方」を基にし、浦添ふ頭地区の民港部分の形状案の具体的な検討に入る。

 「考え方」案は(1)浦添ふ頭と新港ふ頭の一体的な利用や那覇空港との連携で、アジアの中継拠点港としての空間を創出する(2)世界水準の観光リゾート地形成のため浦添の自然環境を活用する(3)県全体や背後地域の将来の産業戦略、中城湾港との機能分担などを検討し、物流・交流空間の規模や配置を検討する―ことなど。

 ただ組合の担当者は「細かな形状案は今後の検討になるので、最終的な形がどうなるかはまだ分からない」と話している。

 「考え方」の案は10月にあった組合構成団体の部長級でつくる「構成団体調整会議」で、おおむね承認された。